ToC
先週の振り返り
賃金が下げ止まる
NAAIMげきつよ
個人も強気が戻ってきた
ドル円はニュートラル気味、ロングの含み損は相変わらずだが先週と比べ含み益の売りポジが減り、雇用統計通過で一旦手仕舞いされたか。
実質10年が下げ止まり?関税でまた少し動きそう。
実質30も概ね連動。下げ幅自体は小さめで異変はない。
政策
- 法案成立。実態としては財政支出は減らせていないが、財政赤字をどうしていくつもりなのか?減税は設備投資などを刺激するが低所得者や健康保険のカットが低所得者層の支持率に影響するのではという中期的な懸念がありそう。
統計
- 失業保険↓、JOLTS↑、ADP↓、雇用統計↑
- 雇用統計の内訳的には
- 不法移民排除で母数減少+政府雇用増加で失業率自体は低下するも
- 賃金は下げ止まり。→ 関税発動もありインフレ再燃懸念がややくすぶる。
- 失業保険件数の低下も雇用統計を後押しする形
金利
- 雇用統計が強いと判断され一時上昇
- 法案成立するも金利先物は大きくは動かず
米株
- 関税と概ね関係ないAI関連が牽引。半導体は関税の影響が関係あるが現状は見て見ぬふり。ほかに資金をつぎ込む先がなさそうな気配。
- 関税が事実化すれば株自体はボラ滑落で上に行きそうな気配。米国内含む各企業は値上げすればいいだけの話ではあるが、米国内の消費意欲自体がしぼんできており、ここから引き続き消費低下がじわじわ効いてくるか?どうかが気になる。
- 原油下げはラッセル・ダウにやや影響ありだが米は産油国なのでどちらに転んでも株にはプラス。OPEC+は増産して少しでも原油を売りたいので下げ圧力継続、中東は原油を売ることしかできない。
日本株
- 関税24%がもっぱらのテーマ。日本は関税がガッツリ課される可能性が高いもののマーケットや石破内閣はあくまで関税ダメージが軽くなる・軽くするだろうことだけを想定している模様。譲歩や延長でお茶を濁すだろうがトランプの鶴の一声で強行される場合は一時的に日本株だけ下落しそう。
- 日銀が7末に利上げするかどうかは未だに意見が割れている。株派・円安派は見送りを想定し、家計調査などを重視する人は利下げを念頭に入れている。関税がどちらに転ぶのかを見てから植田総裁は決断するのだろう、なので今予想しても意味はない。どちらにしても日和る可能性は高いが、関税がいい感じに収まるなら利上げをぶつけて日本株的にプラマイゼロにしたいはず。
ドル円
- 「関税が延期でお茶濁すか日本有利のいい感じに収まるなら利上げをぶつけて日本株的にプラマイゼロにしたいはず」のプランなら、
- 関税よわよわ→円安、その後利上げをぶつけてくる→円高、のレンジ。
- 「関税が厳しめ」なら、
- 円高、その後利上げ見送りで円安、のジグザグだろうが円高がちときつめのダウントレンドを形成するかも。サプライズ寄りとなるため。
ユーロ・ポンド
- 利下げなら買いは強い。ポンドはトラスほどではないがトリプル安懸念で売られているが買い向かう人はわりといそう。日本と違い馬鹿みたいに通貨安政策をとらなかった(連合なためそんなことできない)ため、相対的な通貨の強さは日本に比べユーロ全体で見ると悪くはない。
- 軍拡が日本より先に走るため金利上昇圧力はあるが、デフレ懸念で利下げをちらつかせながらも軍拡で財政支出もできうるというカードを持つため、マーケットを見ながら手札を使い分けることができるのが強い。
- 政治的におかしなことが起こらなければ通貨・株それぞれ上下に振れながらも結果的に安定的に推移しそう。
原油
- 一生下げてる感じ。
貴金属
- 天井フラグを唱える人は多く、同時に押し目を買いたい人も多そうだが、配当や利息はないので今はユーロ圏に突っ込むほうがリターンが良くなる気配がある。
- イラン関係も特に何事もなく、不安要素が剥げていく中で貴金属も売られ続けリスク資産に流れる時間帯か。
今週のレビュー
2025/07/06(日)
- 関税延期期限9日が迫る。書簡を送り始めているようだが、どうなるか。
- 今週は03y10y30yがあるので注意。金利上昇の懸念がつのる。
2025/07/08(火)
- 関税、結果としては日本側の要求はほとんど受け入れられておらず明らかに突っぱねられた形。素人目に見ても農産物輸入を増やすなどはできそうだが\.\.\.選挙が重なりほぼ何も出来ず期限を迎えるだろう。民間は値上げで対応する他無いが、GDPはシュリンク傾向。ドル円は円安ドル安で横ばいとみてる。
- 消費の落ち込みと選挙、8/1関税期限もあり日銀は利上げなぞできそうもない。当面は円安方向。万が一地震などがあればそれこそ円安。円買いの理由がない。 ここでやばいのは金利上昇、株も下がってしまいトリプル安につながる。
2025/07/11(金)
- 日本株が久しぶりに垂れ気味。関税の不確実性をやや毛嫌いしている感じがする。
- 同じくjp10yが上昇し1.5を超えたまま引け。生保が国債の買い入れを控えている=金利の上昇を見越しているというのが効いてるように思う。地銀など金融系はどこも似たような認識なのだろう。日銀を後押ししている気がする。
- マイナス金利解除の決め手にもなった「ヒアリング情報」 さくらレポートが発表された \| 藤代 宏一 \| 第一生命経済研究所 こちらの記事で取り上げられている桜レポートも利上げをサポート。円高懸念だが、関税が明らかになればボラ滑落でのリスクオンにぶつける形で利上げなら円はマイルドに推移しそうではある。