ToC
前週の振り返りと今週の見通し
スケジュール
5日
23:45 マーケット総合PMI (2月)
23:45 サービス業購買部協会景気指数 (2月)
スーパー・チューズデー
6日
00:00 ISM非製造業
06:30 米国石油協会 週間原油在庫
22:15 ADP
7日
00:00 FRBパウエル議長証言
00:00 JOLT
00:30 原油在庫量
22:30 失業保険申請件数
8日
00:00 FRBパウエル議長証言
01:30 4週物短期米国債入札
01:30 8週物短期米国債入札
22:30 失業率
先週の入札は先々週に続き弱いのかと思いきや1年2年は思いのほか無難に通過していた。
- 03m $98.671653
- 06m $97.406500
- 02y $99.875391
- 05y $99.688225
- 07y $99.539228
- 01m $99.588944
- 02m $99.177889
先々週の年限と比較すると強弱がよりわかりやすくなる。
- 01m $99.588944
- 02m $99.179444
- 03m $98.677972
- 06m $97.421667
- 01y $95.252833
- 20y $98.763752
- 30y TIPS $98.312710
短期と超長期を懸念している一方直近数年にはしっかり需要があるようで先々週と比べ安心感のある結果だった。
それとは別に金利だが先週はPCEが予想通りということで利下げ回数見通しなどに大きな変化がなさそうなことからイベントリスク通過の安堵感もあってか金利は低下。合わせて株も上昇で反応した。
気になるのはドル安からくる反応で、特にコモディティだろう。金・原油・BTC・ドル円いずれも同じタイミングで動き出したことからもドル安が震源地とみられる。
まずは103.700を割るかどうかだが、金曜の流れを受け金利低下がこのまま進むなら勢いが出る可能性がある。
今週について。
金利
先週の動きを引き継ぐのかに注目が集まるが、年限ごとの動きだけでなくだけでなくDXYのほうも確認する必要がありそうだ。10yだけを見ていると動きを見落とす可能性がある。資産が動く動機としては金利よりDXYのほうが影響力が大きい。
社債スプが1割ってすぐ反転し、HYDも下落を始めたように見える。4%で推移を続けて暫く経つが2年、5年が一向に下がる気配がないのは確実に中小に効いているようだ。
米株
地銀も弱いままだがミームは相変わらずの強さでラッセルの強さに現れているようだ。ダウ、ナス、SPはそれぞれ高めで金曜引けたもののダウだけは最高値更新をしておらず、指数ダイバージェンスが出現した。半導体のおかげでまだ相場に出遅れ勢の買いがあると思うが、上がりきったタイミングと見る。
BTFP期限が近づくもののすぐに地銀等流動性に影響が出てくるかと言われると疑問は残る。が、結局市場参加者がどう考えるかという需給が強いとみられる。BTFPの優遇レートは1月にすでに締め切られているし、機械的に信用収縮しなければならない圧力があるようにも思えない。本命はQTだがむしろ次回FOMCでQTを減速させる時期のより具体的な発言が出る可能性もあり、そうなるとむしろ流動性観点でリスク資産を売る理由はかき消されてしまうのではないか。
とはいえまずは今週だが、今はダウがウィークポイントらしいのでダウとDXYに中止しつつ、ラッセルはミーム株と同時確認をして勢いの反映なのかを確認したい。
日本株・ドル円
ドル安の影響を受けているようにみえるが、日本株に関しては例外を貫いており下がる理由は見当たらない。先週木曜に一瞬下げた局面はあったが、PCEを通過後結局上がっており資金の向かう先がここしか無いのだろうと考えられる。ドル円もある程度はそれに倣うとは思うが、今はドル安の影響力が大きくなっており、株の割にドル円が上昇しない可能性もある。
ただ長期的には円安方向に違いはないので、円高ならぬ円安ドル安でドル円はむしろ緩やかに推移、という可能性も十分考えられる。判断が難しい局面に来ているように感じられ、150円前後でどちらにブレイクするのか、株に先行して動く可能性もあるので勢いが出たときの出来高には注意。
商品
原油・金ともに上昇したが金は金利、ドル安の恩恵を受けている。RRP枯渇前にもかかわらず直近高値をついに抜くかというところで買い需要が見受けられる。少しずつ現物で積み立て的に買っていくのが今は合うのだろう。原油は OPEC+で減産継続の発表 によりWTIを中心に$80で推移かと思われるが、節目にきていることである程度ボラは出そうではある。中国景気が悪いため需給的にどうなのかはあやしいが、急落しても買いが入りやすいとみている。
まとめ
- 金利は低下傾向が出始めたがドル安につながっているかを並行してチェック
- 日本株強し
- ドル円はわからないがドル安の可能性はわりとありそう、ドル安円安で結果大きくは動かず、かも
- 米株は指数ダイバで黄信号、半導体・ミームは強そうだがその勢いが続くかどうか
- 原油は下ヒゲをうまく拾えるとよさげだがここからボラでそう
2024/03/05(火)
0:33
マクロ
先程のニュースで トランプは大統領選の候補として正式に認められた と報道、トランプで確定だろう。EVやクリーンエネルギーには引き続き逆風となる。トヨタ系、カーボンエネには追い風だろう。
金利
先週のPCEで安堵感の金利低下がじわじわ続くかと思われたが10yはあっさりと4.2%に戻してしまっている。そしてそれにも関わらずDXYが104に戻らない状況には危機感を覚える。
米株
月曜始まりは比較的静かだが先週金曜が指数ダイバだったからかダウの動きが怪しい。SOXは元気でいいが…。
ラッセルも微妙な動きをしている。金利は4.3%に戻しているわけでもなくミームも強そう、原油も急落せずなのだがマイ転しそうな位置にある。
fear and greedはもうずっと79付近で高い位置に居続けており、出遅れた最後のドテンロング組のバイクラ待ちといった様相だろうか。震源地がどこになるのか…週初の考察の通りDXYが震源地になりそうだと考えているのだが、まだ動きはない。104は割ったかな?程度で無視できる程度の小動きでしかない。
日本株・ドル円
ドル円が急落しないので日本株が相対的に非常に強く利確売りをこなしてなお下がらない筆頭は日本株で間違いないだろう。ただし今日の値下がり率は東証Pで72%とそこそこ悪いものの、トピックスがわずかにマイテンして引けた程度。日経に至ってはプラスで引けており、大型に資金が集中している。トピやグロースが底堅ければ資金循環と捉えられるが日経だけが強い状況が続いてくると足の早い外国人により素早いポジション調整で梯子を外されるリスクが高まってくる。
商品
金銀が急上昇しているがこれは前述のように金利上昇でドル高に傾かない状況が大きいと見る。金利上昇で貴金属が下落するのが通常だがここまで強く反応しているのはおよそ普通ではない。BTCの動きに連動している可能性もなくはないが、目線としてはやはりDXYを懸念した資金保護の側面がすくなからずあるだろう。
原油は減産継続の報道を通過してなお上に伸びないのでOPECやロシア以外の産油国の影響力の高さを感じるが、チャートの形的には「押し目待ちに押し目なし」を体現しているようにも思える。ただし、ガソリンはたしかに重要だが原油だけでインフレ率を再び押し上げるようなパワーは今はなくISMサービスや賃金のほうが重要で、このまま横ばいであってくれればOPEC+にも株にもプラス、だろう。膠着の時間はまだまだ長そうだ。
まとめ
- 金利は4.2%に戻ってしまったが続くのか落ち着くのか。上昇は続くと見る。
- ドル安気味になっているのが非常に怖い、貴金属急騰とは表裏一体。貴金属は当分ホールドかも。
- 日本株ロングは手放す必要なし。
- 米株は指数ダイバくらいしかサインがないがここからサインが増えていくならポジションを減らしてもいいかも。
2024/03/06(水)
0:06
マクロ
全人代はなにも変化なしというか中国は引き続きダメそうという認識でよい。資生堂など中国向け輸出に支えられていた企業は厳しいだろうが、基本的にはカントリーアロケーションというか日本に資金が向かう流れで継続となる。ただ原油や鉄鉱石にはマイナスで穀物もいまいちな値動きが続いており、資源系は引き続き横ばいか。
金利
指標前まではDXYが104を割ってしばらく続くものの大きな急落はせずで、一方で金利は緩やかに低下していた。
そしてISMサービスが弱かったことでディスインフレ基調継続=金利低下=株上昇=ドル安が助長された。この勢いは今週しばらく続くだろう。
先週の入札が順調だったことからか、金利は上昇を求めているのかと思ったもののしっかり今週買われており、まずは5年が4%を割るかどうかだろう。
米株
やや一服気味ではあるがISMサービスが弱かったことで一旦浅い押し目が終了?という雰囲気で買いそびれた出遅れ組がしばらく買ってくると思われる。ミームなども流石に一旦踊り場かと思われたが金利低下で反応するならもう少し買いが続いてもいいかもしれない。
日本株・ドル円
為替はもはや関係なく日経が強いという感じだが、150円付近は十分円安ということかもしれない。一気に数円動くならともかくISMサービスや金利の割に円高にはならないので、引き続き日本株ロングのヘッジ円売りを巻き戻すほどのことではないということだろう。ドル円に関しては緩和維持なのでロングでいいと思うが今は150を割っておりロングで捕まっている人はやや気がかりかもしれない。ここは押し目買いかと思うが、まずは落ち着く価格帯を探りたい。
商品
金利低下でドル安となり上昇で反応中。貴金属は一旦天井の決め打ちができない位置に入ったので見守るしかない。ロングを持っているならばしばらくホールドするのみだろう。出遅れ狙いで銀をホールドしている人は多そうである。